幻の北アルプス縦走計画

9日に映画「劒岳 点の記」の話題としたが、その剣岳を縦断する北アルプス縦走計画がかつてあったのである。大学時代最後の夏に行う縦走として、当時まだ行った事がなかった北アルプスを舞台に選んだものである。馬場島から剣岳を登り、立山・薬師岳・黒部五郎岳・三俣蓮華岳を経て笠ヶ岳に至り新穂高温泉に下山するものである。行程は1週間程度であり、大学時代最後の短い夏休みに対応するものである。現在は馬場島までバスの便がなく、室堂が出発地点になりそうですが。

通常私がいた大学の夏休みは約40日あるが、私がいた学部・学科の場合最終学年は研究室に入るためにかなり少なくなる。そのため、縦走できる日数も少なくなってしまう。前年南アルプス全山縦走に挑戦していながら、行程中盤に台風に遭い断念してしまった。できるならやり直したい気持ちが強かったが、当初は再挑戦できるだけの日数が足りないと思った。代わりに上記の北アルプス縦走計画を立てたのである。

夏が近づくと実際の夏休みは2週間程ある事がわかり、南アルプス全山縦走を行うにはぎりぎりに近い日数ながら可能であると判断した。但し、何日も停滞できずできるだけ停滞しない様に縦走しなければならなかった。かくして再挑戦する事となり、計画を立てた北アルプス縦走は幻となってしまった。結局大学時代に北アルプスは行けず終いとなったが、南アルプス全山縦走達成で最後を飾る事ができた。

その後北アルプス縦走は2002年と2008年に行った。2002年の方は焼岳・穂高岳・槍ヶ岳・三俣蓮華岳を抜け、後立山連峰を抜けて最終的に親不知海岸に至る主脈縦走だった。行程は2週間を超え、南アルプス全山縦走を上回る自己最長のものとなった。大学時代から構想はあったが、大雪と南アルプスの縦走で時間を取られてしまった。又、縦走路にいくつか特に危険な箇所があった事も、南アルプスを先にやった要因となる。

2008年の方は常念山脈を経て槍ヶ岳に至り、槍ヶ岳を抜けてからは剣岳まで上記の北アルプス縦走計画の逆コースを進むものとなった。まさに時を超え、形を変えてスケールアップして行われたのである。但し、笠ヶ岳はこの縦走では登らず、2002年の縦走で往復している。行程は2週間程度だったが、予想以上に悪天候に悩まされ、途中一旦室堂から富山にエスケープしてから約1週間後に縦走を再開した。

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