大雪山系トムラウシ山で10名、美瑛岳で1名死亡

17日に大雪山系のトムラウシ山で10名が死亡、十勝連峰の美瑛岳で1名死亡が確認された。大雪山系での遭難としては大惨事と言えるものとなった。13~16日は低気圧が周期的に通過し、大雨や強風があったりした。

トムラウシ山で遭難したパーティーはガイド3名を含む19名で、14日に旭岳温泉をスタートして旭岳に登頂した後白雲岳避難小屋に宿泊し、15日に忠別岳・化雲岳を経てトムラウシ山の北側約4kmの所にあるヒサゴ沼避難小屋に宿泊し、16日にトムラウシ山に登った後トムラウシ温泉に下山・宿泊する予定だった。

一方、美瑛岳で遭難したパーティーはガイド3名女性3名の計6名で、15日に十勝岳温泉を出発し、十勝岳・美瑛岳に登った後美瑛富士避難小屋に宿泊し、16日にオプタテシケ山に登った後トムラウシ山の西側約4kmの所にある三川台でテント宿泊し、17日にトムラウシ山に登った後トムラウシ温泉に下山・宿泊する予定だった。

本来なら今回の様な悪天候下の行動は控えて停滞すべきであるが、この様なツアーは日程調整がしにくい所があるという。山の天気は変わりやすく、悪天候下での行動は危険であり、思う様に予定が進まないものである。そのため、本来なら一般の旅行と同じという訳にはいかないものである。

トムラウシ山周辺は避難小屋がなく、遮るものがないので悪天候に見舞われると悲惨である。私も大学時代に縦走で最悪の天候の中トムラウシ山に立った事があるが、これまで縦走した中でも最悪クラスの天候だったのを覚えている。ちなみに2000年の大雪縦断縦走では、トムラウシ山では最高のお天気で、十勝連峰から旭岳など大雪核心部まで素晴らしい展望を味わえた。

大雪山系など北海道の2000m級の山は中部アルプスの3000m級の山より標高が約1000mも低いが、緯度が高いため気象条件は匹敵する。そのため、7月といえども寒い時があるのである。標高が低いからといっても装備を疎かにしない事が大切であり、これらの山に登るに当たって認識しなければならない。

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「大雪山系相次ぎ遭難、10人死亡=トムラウシ山と美瑛岳で59~69歳-道警捜査(時事ドットコム)」

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